スタンドの子どもが、「小林祐三に無視されたー。声かけても振り向いてくれなかったー」
と親御さんに話していた。
祐三くんはね、今とってもつらいんだよ、と教えてあげたかった。
その理由が、今日の2失点の原因となってしまったからというのは想像に難くない。
怪我人が続出した末に選択した布陣は、攻撃的だった。
トップはチュンソンと大津。右に太田、左にシゲ。ボランチは俊太と大谷。
DFは右にクラ、左に石川。CBは次郎と祐三。
スピードが武器の太田にあわせ、クラの位置取りはこれまでどおり高い。
シゲは足元の技術の巧みさでタメを作れる分、石川はクラほど上がらないが、それでも比較的高い位置にいる。
ボランチは位置取りを見てると俊太が攻め方、大谷が守り方というのがはっきりわかる。
(大谷はフェースガードをしていた。鼻骨を折ったのだろうか)
次郎も攻撃参加がずいぶんあり、惜しいシュートもあった。
一目見れば祐三の守備の負担がすごく重くなっていることがわかる。
最初の失点は祐三のファールによるFK、2失点目は祐三のトラップミスからだった。
ガッツのある祐三のことだから、逆に人一倍責任を感じているに違いない。
今日の明るい話題としては、古賀がサブに入ったこと。
後半から投入すれば2失点目は防げたかもしれないが、怪我上がりで雨のピッチは危険だ。ましてや相手はその怪我をさせられた札幌だ。
それに「今日がラッキー星座だったらハットトリックだった」次郎のシュート力は捨てがたい。
交替での投入は3人とも攻撃の選手。ポポ・実・アレックス。これは試合状況から見てやむを得ない。
ロスタイムのセットプレーには雄太も上がってったんだから。
祐三、今日は眠れないかもなぁ…などと心配してしまう。
ヘコむな、なんて言わない。人間なんだからそりゃ無理だ。
ヘコみ切るところまでヘコんでいいと思う。
でもそのあとは、きれいさっぱり忘れて戻ってきてほしい。
「ミス?何だっけそれ?」
でいいじゃん。
直そうと思うことが見つかったとしたら、これから密かに直していけばいい。
チームメイトの近藤は五輪予選で致命的なクリアをして、敵にゴールを献上したのを全国放送で流された。
古賀は古巣の名古屋との対戦で、振り切られ手をかけたところを一発レッド、退場するときに名古屋サポからコールを浴びる屈辱を味わっている。
でもそれ以上の長い長い時間、ずっと体を張ってレイソルを守ってくれていることを、みんな知ってる。
ミスや屈辱を味わっても、俺たちの声でかき消してやるさ。
ずっと「こばやしゆーぞーアレアレー」って歌い続けるよ。
だから切り替え切り替え。気にすんな。

